二年前の秋のことだった。
主に呼び出され、指示された新宿駅に向かった。そこまでは、とてもよくあることだった。
途中、いつものように乗換駅から「山手線に乗りました。あと20分で着きます。駅に着いたら、何処へ向かえばいいですか」とメールを出した。
主からの返事は「新宿区役所から電話しろ」だった。
えええ??
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今日一体何が起こるのか、まったくわからないままいつも出向くとはいえ・・このパターンは、初めてだった。
混乱しながらも指示通り新宿区役所に着くと、そこから主に電話をかけた。
なかなか通じず、ホストクラブのキャッチに閉口しながらも電話をかけ続け、やっと通じたと思ったら、そこからの道順を指示される。
・・・あたしは主が飲んでいるという店に駆けつけ、合流するらしい。
主の行きつけの飲み屋で待ち合わせしたことは、あったけれども・・そういった展開は初めてのことだった。
ものすごく、緊張する。状況がさっぱりわからないからだ。今夜の主は、あたしになにを求めているのだろう?
「お一人ですか?」一応、聞いた。
「一人だ」主は答えた。
だけれども、なにかこう・・「一対一で飲むために(あるいは待ち合わせをするために)、呼ばれたのではなさそうだ」ということは感じることができた。
指定された店の扉の前で、足が止まる。厚い扉を通しても、かすかな喧噪が伝わってくる。随分と盛り上がっているようだった。
意を決して、扉を、開けた。
そこは普通のスナック(クラブ)で、どうやら店の十五周年記念パーティとか・・そんな感じの・・お祭り的一夜であるらしかった。
主が店の中央付近で、おどけて場を盛り上げていた。
どう見ても・・「主と」飲むのではなく「主を含めた皆さん」と飲むことになるんだろう。「主の領域」に、あたしを呼び入れてくださったのだ。
「こんばんは、おじゃまします」
少し気後れしながらも微笑みを作り、誰にともなくペコリと頭を下げ、するりと店内を見回す。
テレビでよく見る顔がチラホラ混じっている。お祝いのお花がたくさん飾ってある。ケンカしているかのような熱い議論を交わしている人達もいる。みんなしっかりとした服装の、大人ばかり。
「さて、あたしはどんな態度を取ればいいんだろう?」不安になりながらも、あたしは主の傍に歩を進めた。
そんなあたしに対して「はて、この子はどなた様?」といったような視線を投げかけてきたのは、当然お店の人・・ママさんだった。
「こいつは、俺の愛人だ」相当お酒を飲まれている様子の主はそう言って、あたしをそのママさんに紹介して下さった。
「またまた〜〜」と、途端に野次が複数飛ぶ。
(そうか、愛人役ね・・)そう頭で理解しても、いきなり愛人的な演技もできず(そもそも愛人らしい振る舞いって、どんなだろう?)どうしていいのかわからないので、あたしはただ、ヘラヘラと微笑んでいた。
(その夜。
少し厚手の、ニットの半袖セーターを着ていた。
モコモコしているのでそんなには目立たないけれど・・ノーブラはわかる。だって、ニットだもん。
いいんだろうか?こんな格好で・・でも、滅茶苦茶短いミニではなかったので、ストッキングのレースが見えちゃうかもとか・・それは気にしないでも平気だろう。
そんな身だしなみを気にしながら、あたしはその輪の中に加わった)
こんなことがあった、あんなこともあった、と主とママさんの思い出話で盛り上がっているようだった。主は、昔このママさんを口説いていたんだと笑いながらみんなに話していた。
「本当に、ゲンちゃんの愛人なの?」幻時をゲンちゃんと呼ぶママさんは、主と仲がいいらしい。昔からの・・一緒にプライベートで遊んだこともある、馴染みの客なんだろう。
「本当に、愛人なんですよ」と答えながらも、我ながら嘘っぽいなぁ・・と感じた。主の態度もあたしの態度も、愛人のそれとは、どこか違うからだ。
それでも、主とあたしから「なんらかの関係」を感じるんだろう・・それはなんなの?どういうことなの?と、みんな知りたがっているように感じた。
「ネットで出会って・・云々」と本当のことを言っていい場所ではないようなので、適当な作り話でお茶を濁した。
「幻時さんのことを好きになっちゃって、猛烈にアプローチして、やっとお付き合いしてもらえるようになったんです」あたしが言うと「人妻の癖にな」と主がフォローしてくださった。
W不倫してて、ようやく逢えた一夜・・・という感じは全くしないだろうなぁ・・・と思いつつ、それでもこんな場所ではそんな話がいいのかもしれないと思ったのだ。本当かどうかは置いておいて、とにかくちょっと「面白げ」な話であれば・・そう、主がママさんを口説いていたという話のように。
主があたしを引き寄せたりしなかったので、あたしも無闇にくっつかないよう心がけた。
なにより「主様」と呼びかけてしまわないよう、細心の注意を払った。
(こんな態度でいいんだろうか?)始終そう思いながら、あたしは適当に隣に座っていたお客さんと話したりしていた。
主もまた、他の客と熱く語り合っていた。
主に話したいことはたくさんあったんだけれども、なにもこんなときに話さなくてもいいし・・なにより、普段、あたしには決して見せない主の姿を見ているのは楽しかった。
また「主の庭」に呼び入れて下さったことに対しても、心から感謝をしていた。
夜も更けて、次々と客が引き上げていき、その数も残り少なくなった頃、あたしは時計を見ながらこっそり言った。
「主様、そろそろじゃないですか?」あたしがある種の主導権を握るのは、主が相当酔っているときに限られる。
「そうだな、行くか(酔っていてもやはり撤収は鬼のように素早い)」二人で席を立つと、エレベーター前までママさんが送ってくれた。
ママさんはあたしを見つめながら「ゲンちゃんを宜しくね」と微笑んだ。
「ゲンちゃんを宜しくね」・・何故か、心の奥に響く台詞だった。
「わかってると思うけど・・ゲンちゃん自分をあまり見せないけど・・いいひとだから」
エレベーターの壁に寄りかかってしまうほど、主はお酒をたくさん飲んでいた。
「はい」と答えながら(わかってます、と微笑んで)手を振り、そのドアが閉まった。
主がママさんを口説いてたというのも、もしかしたら本当なのかもしれない。あるいはその逆なのかもしれない。
なにか、目に見えないバトン、のようなものを渡された気分になった。
酔っぱらった主と一緒にホテルを探した。
楽しく新鮮な気分を味わったとはいえ、二人きりになるとやっぱりホッとする。
一番近くのホテルに入った。どこでもいい、一刻も早く主に休んで頂くことができれば。
お風呂にも入らず(入ってはいけないと思ったけれど)ベッドに直行した主に「明日、何時ですか」とそれだけを確認し、アラームをセットしているうちに、主の寝息が聞こえてきた。

アラームが鳴って、別れの時刻を告げる。
「主様、支度をする時間です」そう主に囁くと、寝ぼけた感じの・・ゆっくりした動作で主はあたしの髪を掴み、その手を股間に持っていく。
飲ませて頂けるんだ・・時間を気にしながらも、あたしは舐め、吸い付いた。
ところが長時間頑張らせて頂いたのだけれども及ばず・・それを苛立たしいと思われたのか、主はまんこを使われて、結果主の腰も使わせてしまった。
それでもなかなか逝けない御様子で「お前のまんこはガバガバで使い物にならない」と仰っていた。
なんとか主が逝ってくださったあと・・ホッとしながらそのペニスを引き抜くと、その日・・あたしが生理だった為、主の体(股付近)が血まみれになっていた。
長時間使ってくださったので、陰毛までべちょべちょに血かついてしまっていた。
「あ、ティッシュ・・」
と瞬間思ったんだけれど・・思えば主の体をティッシュなんかで拭いたことはないのだ。
どうしよう?
やっぱり、舐めるしか・・?と思い、命令をされたわけではないし、舐めて嬉しいわけでもないんだけれど、舐めた。
意外と抵抗もなく、普通に・・(嫌じゃないけど、興奮もしない)といった感じで、全部キレイに舐めとることができたと思う。
初めての飲尿もそうだったけど・・どうしてだか、さほど抵抗なく・・「こうするのが、普通?」みたいな感覚でそれをやっている。
主と出会うまでは・・自分のエロ汁を(生理の血も同じく)自分で舐めるなんて、絶対に嫌!!と思っていたけれど(というか、あり得ない)・・・その感覚が・・うーん・・こう・・・オセロの盤上でクルッとひっくり返されたコマような感覚で・・・自分の意識の中に「正」として、とけ込んだんじゃないかと思っている。
段階を踏んでできるようになったというよりは、突然クルッという感じ。
(ただ、出会ったばかりの頃に命令されてたら、気持ちが引いていただろうから、やっぱり主への忠誠心というか・・育っている感情と関係しているんだと思う)
主の股間を舐めきったあと・・オーバーしてしまった予定時刻を埋め合わせるように急いで支度をし、ホテルを出た。
気怠そうな動作でタクシーを拾う主に「主様は許容量を超える飲酒をなさると、なかなか逝きにくくなります。朝になっても時間がかかったということは・・今も相当お酒が残っていらっしゃるということではないでしょうか」と進言?してみたところ・・なにか納得できる節があるのか「そうか」と笑って頷いて頂けた。
朝の、新宿駅西口。
あたしを置いて走り去っていくタクシーを見つめた。
そしてあたしもまた、雑踏に紛れ込む。
主の懐から、日常へと戻るために。
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今日一体何が起こるのか、まったくわからないままいつも出向くとはいえ・・このパターンは、初めてだった。
混乱しながらも指示通り新宿区役所に着くと、そこから主に電話をかけた。
なかなか通じず、ホストクラブのキャッチに閉口しながらも電話をかけ続け、やっと通じたと思ったら、そこからの道順を指示される。
・・・あたしは主が飲んでいるという店に駆けつけ、合流するらしい。
主の行きつけの飲み屋で待ち合わせしたことは、あったけれども・・そういった展開は初めてのことだった。
ものすごく、緊張する。状況がさっぱりわからないからだ。今夜の主は、あたしになにを求めているのだろう?
「お一人ですか?」一応、聞いた。
「一人だ」主は答えた。
だけれども、なにかこう・・「一対一で飲むために(あるいは待ち合わせをするために)、呼ばれたのではなさそうだ」ということは感じることができた。
指定された店の扉の前で、足が止まる。厚い扉を通しても、かすかな喧噪が伝わってくる。随分と盛り上がっているようだった。
意を決して、扉を、開けた。
そこは普通のスナック(クラブ)で、どうやら店の十五周年記念パーティとか・・そんな感じの・・お祭り的一夜であるらしかった。
主が店の中央付近で、おどけて場を盛り上げていた。
どう見ても・・「主と」飲むのではなく「主を含めた皆さん」と飲むことになるんだろう。「主の領域」に、あたしを呼び入れてくださったのだ。
「こんばんは、おじゃまします」
少し気後れしながらも微笑みを作り、誰にともなくペコリと頭を下げ、するりと店内を見回す。
テレビでよく見る顔がチラホラ混じっている。お祝いのお花がたくさん飾ってある。ケンカしているかのような熱い議論を交わしている人達もいる。みんなしっかりとした服装の、大人ばかり。
「さて、あたしはどんな態度を取ればいいんだろう?」不安になりながらも、あたしは主の傍に歩を進めた。
そんなあたしに対して「はて、この子はどなた様?」といったような視線を投げかけてきたのは、当然お店の人・・ママさんだった。
「こいつは、俺の愛人だ」相当お酒を飲まれている様子の主はそう言って、あたしをそのママさんに紹介して下さった。
「またまた〜〜」と、途端に野次が複数飛ぶ。
(そうか、愛人役ね・・)そう頭で理解しても、いきなり愛人的な演技もできず(そもそも愛人らしい振る舞いって、どんなだろう?)どうしていいのかわからないので、あたしはただ、ヘラヘラと微笑んでいた。
(その夜。
少し厚手の、ニットの半袖セーターを着ていた。
モコモコしているのでそんなには目立たないけれど・・ノーブラはわかる。だって、ニットだもん。
いいんだろうか?こんな格好で・・でも、滅茶苦茶短いミニではなかったので、ストッキングのレースが見えちゃうかもとか・・それは気にしないでも平気だろう。
そんな身だしなみを気にしながら、あたしはその輪の中に加わった)
こんなことがあった、あんなこともあった、と主とママさんの思い出話で盛り上がっているようだった。主は、昔このママさんを口説いていたんだと笑いながらみんなに話していた。
「本当に、ゲンちゃんの愛人なの?」幻時をゲンちゃんと呼ぶママさんは、主と仲がいいらしい。昔からの・・一緒にプライベートで遊んだこともある、馴染みの客なんだろう。
「本当に、愛人なんですよ」と答えながらも、我ながら嘘っぽいなぁ・・と感じた。主の態度もあたしの態度も、愛人のそれとは、どこか違うからだ。
それでも、主とあたしから「なんらかの関係」を感じるんだろう・・それはなんなの?どういうことなの?と、みんな知りたがっているように感じた。
「ネットで出会って・・云々」と本当のことを言っていい場所ではないようなので、適当な作り話でお茶を濁した。
「幻時さんのことを好きになっちゃって、猛烈にアプローチして、やっとお付き合いしてもらえるようになったんです」あたしが言うと「人妻の癖にな」と主がフォローしてくださった。
W不倫してて、ようやく逢えた一夜・・・という感じは全くしないだろうなぁ・・・と思いつつ、それでもこんな場所ではそんな話がいいのかもしれないと思ったのだ。本当かどうかは置いておいて、とにかくちょっと「面白げ」な話であれば・・そう、主がママさんを口説いていたという話のように。
主があたしを引き寄せたりしなかったので、あたしも無闇にくっつかないよう心がけた。
なにより「主様」と呼びかけてしまわないよう、細心の注意を払った。
(こんな態度でいいんだろうか?)始終そう思いながら、あたしは適当に隣に座っていたお客さんと話したりしていた。
主もまた、他の客と熱く語り合っていた。
主に話したいことはたくさんあったんだけれども、なにもこんなときに話さなくてもいいし・・なにより、普段、あたしには決して見せない主の姿を見ているのは楽しかった。
また「主の庭」に呼び入れて下さったことに対しても、心から感謝をしていた。
夜も更けて、次々と客が引き上げていき、その数も残り少なくなった頃、あたしは時計を見ながらこっそり言った。
「主様、そろそろじゃないですか?」あたしがある種の主導権を握るのは、主が相当酔っているときに限られる。
「そうだな、行くか(酔っていてもやはり撤収は鬼のように素早い)」二人で席を立つと、エレベーター前までママさんが送ってくれた。
ママさんはあたしを見つめながら「ゲンちゃんを宜しくね」と微笑んだ。
「ゲンちゃんを宜しくね」・・何故か、心の奥に響く台詞だった。
「わかってると思うけど・・ゲンちゃん自分をあまり見せないけど・・いいひとだから」
エレベーターの壁に寄りかかってしまうほど、主はお酒をたくさん飲んでいた。
「はい」と答えながら(わかってます、と微笑んで)手を振り、そのドアが閉まった。
主がママさんを口説いてたというのも、もしかしたら本当なのかもしれない。あるいはその逆なのかもしれない。
なにか、目に見えないバトン、のようなものを渡された気分になった。
酔っぱらった主と一緒にホテルを探した。
楽しく新鮮な気分を味わったとはいえ、二人きりになるとやっぱりホッとする。
一番近くのホテルに入った。どこでもいい、一刻も早く主に休んで頂くことができれば。
お風呂にも入らず(入ってはいけないと思ったけれど)ベッドに直行した主に「明日、何時ですか」とそれだけを確認し、アラームをセットしているうちに、主の寝息が聞こえてきた。

アラームが鳴って、別れの時刻を告げる。
「主様、支度をする時間です」そう主に囁くと、寝ぼけた感じの・・ゆっくりした動作で主はあたしの髪を掴み、その手を股間に持っていく。
飲ませて頂けるんだ・・時間を気にしながらも、あたしは舐め、吸い付いた。
ところが長時間頑張らせて頂いたのだけれども及ばず・・それを苛立たしいと思われたのか、主はまんこを使われて、結果主の腰も使わせてしまった。
それでもなかなか逝けない御様子で「お前のまんこはガバガバで使い物にならない」と仰っていた。
なんとか主が逝ってくださったあと・・ホッとしながらそのペニスを引き抜くと、その日・・あたしが生理だった為、主の体(股付近)が血まみれになっていた。
長時間使ってくださったので、陰毛までべちょべちょに血かついてしまっていた。
「あ、ティッシュ・・」
と瞬間思ったんだけれど・・思えば主の体をティッシュなんかで拭いたことはないのだ。
どうしよう?
やっぱり、舐めるしか・・?と思い、命令をされたわけではないし、舐めて嬉しいわけでもないんだけれど、舐めた。
意外と抵抗もなく、普通に・・(嫌じゃないけど、興奮もしない)といった感じで、全部キレイに舐めとることができたと思う。
初めての飲尿もそうだったけど・・どうしてだか、さほど抵抗なく・・「こうするのが、普通?」みたいな感覚でそれをやっている。
主と出会うまでは・・自分のエロ汁を(生理の血も同じく)自分で舐めるなんて、絶対に嫌!!と思っていたけれど(というか、あり得ない)・・・その感覚が・・うーん・・こう・・・オセロの盤上でクルッとひっくり返されたコマような感覚で・・・自分の意識の中に「正」として、とけ込んだんじゃないかと思っている。
段階を踏んでできるようになったというよりは、突然クルッという感じ。
(ただ、出会ったばかりの頃に命令されてたら、気持ちが引いていただろうから、やっぱり主への忠誠心というか・・育っている感情と関係しているんだと思う)
主の股間を舐めきったあと・・オーバーしてしまった予定時刻を埋め合わせるように急いで支度をし、ホテルを出た。
気怠そうな動作でタクシーを拾う主に「主様は許容量を超える飲酒をなさると、なかなか逝きにくくなります。朝になっても時間がかかったということは・・今も相当お酒が残っていらっしゃるということではないでしょうか」と進言?してみたところ・・なにか納得できる節があるのか「そうか」と笑って頷いて頂けた。
朝の、新宿駅西口。
あたしを置いて走り去っていくタクシーを見つめた。
そしてあたしもまた、雑踏に紛れ込む。
主の懐から、日常へと戻るために。
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雅さんの心がすごく伝わってきましたよ。