主に逢う前、最後にこう書いたこと・・・。
>浮かれて失敗した経験が過去にたくさんあるので・・気を引き締めて、御奉仕させて頂こうと思っています。
>明日皆様に、笑顔で報告ができますように・・。
予言だったとしか、思えない。というか、なんらかのムードを感じていたんだろうと思う。
あたしはまた、躓いた。
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まるで死へのダンスを踊っているような・・こんな痛々しいお付き合いを続けていても、互いのためにならないと思うので、今は首輪を外そうと思う。いや、自ら外したわけじゃなくて・・首輪を外したのは主だったけど、それできっと正解なんだ。
そもそも主は「生き物を飼う」環境にない。それを承知で、あたしは飼われていた。
「飼う」「飼われる」というのは言葉の問題で・・ただの表面上の表現方法でしかないのだと思う。
けれどもストーリー作りには欠かせない要素だ。
だとしたら、首輪を外された今、あたしは「野良」ということになるのだろうか。
結論だけ書いても、読んでいる人にはなにがなにやらわからないと思うので、順を追って出来事をさらってみよう。
まずは・・鶯谷のダンスホールに足を運んだところから、書いてみたい。
お疲れだろう主はそこに向かう途中から「今夜は早く寝るぞ」宣言をなさっていた。当然そのつもりで来ていた。ゆっくりお休みになっていただければいいなぁ、と。
それなのに何故ダンスホールになど行くんだろう?と思ったけれど、贔屓の歌手が歌うから、と仰っていた。
ダンスホール・・その、初めての場所。それはなに?
社交ダンスをするフロア(試合ができるほど広いと感じた)、がある場所だった。生バンドがあって、そして生歌手もいて、それにあわせて客が踊る・・フロアの横にバーがあって・・昭和の匂い漂う、かなりご機嫌な場所だった。
その歌手が主様のご贔屓ね?と思いながらも、初めての場所で・・あたしはなにかこう・・「主」に話しかけていいものかどうか、躊躇してしまった。それはそこに向かう電車の中でも同じだったんだけれど。
本当はね、話したいことはいつもいっぱいあるの。主様の心配事がどうなったかも聞きたいし、blog運営のことで相談したいことは山積みだし。
でも、なんだろう、TPO?というのかな。問いかけてくれれば、いくらでも答えるのに・・主は普通に「ムードを愉しめ」といった感じだし・・どうでもいい話しか、あたしはできない。しかも笑ってはいけないと始終気を張りつめているし。
ウチの地元にも、凄く狭いダンスホールはありますよ、とか・・本当にどうでもいい話しかできなかったのは・・主がお目当ての歌手の歌を愉しんでいたからであり、その歌手との談笑を愉しんでいたからであり、それを邪魔をしてはいけないと直感してしまったのだ。
(なのに、そういったこと・・二人の時間だけれども、なんだか一人でいるみたい・・と感じてしまうこと・・に関しては、のちに重要な意味を持つのだけれど、そのときは「ま、こんなこともあるわよね」くらいにそのときは感じていた)
そんな私情はとりあえず、さておき・・全体的に。ダンスホールではしゃいでいらっしゃった主は想像していたより、お元気そうに見えた。
そこが、落とし穴だったのだ。
実は主はとんでもなくお疲れだったことを、あたしはまったく(いつもとか言わないでくださいね・・)見抜けなかったのだ。
ホテルに入って、お風呂を用意している間に軽い食事をし、そのまま寝そうになった主を騙し騙しお風呂に入って頂いた。
お風呂でも寝てしまいそうになる主をやはり騙し騙し起こしながら洗い、すすぎ、なんとか体を拭いた。
主は医者に風呂を止められているらしいので、禁をやぶっての入浴は、本当に少しになさって欲しいという気持ちもあった。
でっかい死体を扱っているようで(そんなもの扱ったことはないけれど)もう少しで楽になれますから・・という気持ちで主をベッドに横たえる。
それら一連の御奉仕を通じて「あ、これは、かなりきてる」と初めて感じた(いえ、ダンスホールでお元気だったもので・・)。
最後の仕上げは湿布だった。
このblogのコメントに右腕が上がらないと書いてあったんだけれども、本当に(嘘だと思っていたわけではないけれど)右肘が腫れ熱をもっていて、なんらかの炎症を起こしていることは間違いない。患部は肘だけれど、指先まで効かないらしい。
医者に行かれたようで湿布されていたけれど、お風呂に入る前その湿布を剥がしたら、パリパリに乾いているほどだった。医者に行かれたという時刻を聞いたら、その湿布を貼ってから6〜7時間しか経っていなかった。それでこんなに湿布が乾いてしまうとは・・。
湿布なんかじゃ駄目だ、アイシングさせたい。コンビニで氷を買ってこなかったことを心底悔やんだ。
仕方がないので、湿布を大量に貼って熱を取ろうとした。
(っていうか、その医者から病名を診断されなかったようだけど・・その医者で大丈夫なんだろうか。不安だ。あんな症状初めて見たけれど・・どこがどんな風に炎症を起こしてあの症状になっているんだろう?)
湿布して包帯を巻きながら主はストンとお休みになったようなのでホッとして・・あたしは一人食事の続きを始めた。
主からは「ずっと舐めていろ」と言われていたんだけれど、それまでいろいろ動いていたので、食べる暇がなかったのだ。
軽い食事を終えると、お休みになっている主を見ながら一人で色々とblog用の写真を撮ったりしていた。
もうすぐ10万HITだったから・・なんかした方がいいのでは?と思ってたのだ。主に撮っていただきたいな、できることなら頼んじゃおう・・・とは思っていたけれど・・・こんな状態ではそんなことを頼めないし、二人で居るのにセルフというのもまた「らしい」かな?なんて思いながら。
できるだけ静かに動いていたつもりだったけれども、少し主が目を覚まされたようで「舐めろといっただろう」と言われたので、舐めさせて頂いた。
御奉仕をさせて頂き・・なんだが尿の味がいつもと違う・・嫌な味に感じて、とても不安になってしまった(主が腕の薬を飲んでいらっしゃるせいかもしれない)。ちょっと欲情していたんだけれども、その味を感じたらシューンとしぼんでいった。
そして、主が逝かれたので・・あたしは安心し、体に力が入らなくなっていった。
マッサージを横になりながら(勝手に)していたけれど・・ツボを触る感じでしながらも、カクン、カクンと意識が途切れ、体が重力に逆らえなくなっていった。
主が「命令」しなかったのは、あたしの体調を考えてくださったからなのだと思う。
うつらうつらとしながら、今度は逆に眠れなさそうな主の生活音を聞いていた。
ガサガサとなにをなさっているんだろう?あ、さっきコンビニで買ったお団子を食べていらっしゃる・・「どうしても食べたい」と仰っていたけれど、こんな時間にお団子なんて良くないのに。
そんな音を聞きながら・・何度か主がベッドに戻り、そしてまた煙草に火をつけたりしている様子を感じながら・・「眠れない」と仰ったとき、あたしはハッと目を覚ました。
やっぱり、主が寝ていないのに、先に寝てしまってはいけないじゃないか。
ゆっくりお休みになれるよう・・手で触れているだけだとまたすぐ眠ってしまいそうだったので・・寝ないよう起きあがって、主のペニスを、ゆっくり優しく・・・舐め始めた。
そうやって舐めていたら・・主が休めるようにと舐めているのに、欲情してしまった。
主に細い声で言った。
「主様の為に始めたのに・・舐めていたら欲情してしまいました」と。ただ、その台詞が全部ハッキリ主の耳に届いたかどうかはわからない。なにかぼそぼそ言ってるな、くらいには聞こえていたと思うけれど。
欲情してしまったら・・その気持ちを主に伝えたくなり、あたしはいつもするように・・主のスネに股間をなすりつけながら、ペニスをしゃぶっていた。いつもさせて頂いていることなので、あたしはなんの躊躇もしていなかった。
と、主は突然その足を引き抜き「俺はお前の性処理の道具ではない」と仰った。
数秒、その言葉を飲み込むのに、時間がかかった。
「俺はお前の性処理の道具ではない」
言葉が・・ゆっくり・・霧雨のように体にまとわりつき、そしてじんわりと意味を伝えてきた気がした。
その意味を理解したあたしの感情は突然嗚咽となり、爆発した。
悲痛な感情は止まらなかった。主から受けた、初めての拒絶だったからだ。
泣こうと思って泣いたわけではない。なんというか気持ちが膨れあがって止まらなくって、自分ではどうしようもなくなってしまったのだ。
泣きじゃくりながらも冷静さが少し戻ってきて、・・・そして「眠れない」と仰っていた主に対し、自分がしでかしてしまったことに対し・・あたしはもう、どうしていいかわからなくなっていた。
こうなったら場がどうなろうと、とにかくすぐに気持ちを話すしかない・・と、あたしはなんとか頭を整理しつつ、話し始めた。
修正できるものなら修正しなければと思ったからだ。今、この場で。
家に持ち帰ったら、それがどんな惨事を招くのか、過去の経験でよく知っている。
欲情することは自分にとって絶対に必要なことだし(それがなくなったら主が目覚めさせてくれた「女」を失うことになり)、それを拒絶されることは関係を拒絶されたことのように感じる、と口にした。
そしてまた、奉仕するだけが喜びだとは、まだ感じられない、と伝えた。
本当のことを言うと、やっぱり気持ちよくなりたいという気持ちがあると正直に言った。
一人でいってしまうし、それで満足できるのだけれど・・。
・・けれど、主様にその気持ち(勝手に自分でして・・そして喜んでいること)をなすり付けて伝えるくらいは、せめてそれくらいは許して頂きたいと思っている。
でないと、もうあとは欲情しないという手段しか残されなくなる。そして欲情しなくなったらもう主の前で女ではなくなってしまうと思ったから、最初にまず「本当は気持ちよくなりたいという気持ちがある」と言ったのだ。
主が疲れているのはわかっている。けれども、それを癒すだけでは、あたしは満ち足りることができないのだ。それはもう、どうしようもない事実だった。
本当にくっだらない表現だけど、主と逢ったらいきたいな、と思う。
それが、あたしの「女」を支えている部分だから・・あたしは個人的にそこをとっても大事にしたいと考えているのだ。
(正確にこれは言葉通りではないけれども・・混乱しながらも、だいたいは伝えられたのではないかと思う)
主は言った。
お前は、それまでいびきをかいて寝ていたのに、眠れなくてイライラしている俺を舐め始めると急に股間を押しつけてきた。俺はお前のただの性処理道具なのか?と感じた。
いつもそう感じるわけではないが、今夜はそれを求めていなかった、と。
こんなことを、体調の悪いお前に言いたくはなかった、と。
ハッとした。
・・・・・・途端、自分を恥じた。
また、失敗してしまったのだ。疲れ度マックスの主。その度に失敗している過去。今夜も、また・・・。
だけれども、今までと違うことがあった。
どうしたらいいんだろう?どうすれば、挽回できるのだろう?そして、どうすれば主はゆっくり休めるのだろう?そう考えているあたしの髪を主は掴み、呼び寄せると、首輪を外した。
「マンゾクのMはいらない。おまえはもう、自由だ」
「本当ですか?」あたしは、聞いた。
「ああ、どこかで愛人にでもなりなさい」
主は本当にそう思って、首輪を外したわけではない(はずだ)。
あたしは、罰を受けているのだと感じた。
何故だろう。自分は正直に気持ちを伝えた。
自分の気持を、正直に伝えることが大事で・・あとは主がいいようにしてくださるのだと思ったから言ったのだけれど・・あたしは言ってはいけないことを言ってしまったのだと思った。でなければ罰を受けるはずがない。
あるいは主が「お前はそういう女じゃないと思っていた」・・と、失望されたのかもしれないけれど・・。
「無償の奉仕」・・あたしの、最大の壁。
前回お逢いしたとき、主がハプバーに30分ばかり連れて行ってくださって「こうしてお前を楽しませてやろうなどと、主に思わせたことを恥じなさい」と教えられた。
ところがあたしは、その行為でこそ、主の愛を感じ、満ち足りた気持ちになれたのだ。
申し訳ないという気持ち、あるいは恥じなければならない行為・・その反面(だからこそ?)短時間で主の愛を全面的に受け取ることができたのだと思う。
それを欲している今、あたしは罰を受けている。
「気持ちよくなりたいと思う」という言葉で表現したけれども、要は「お逢いしたとき、気持ちを交わしあいたいと望んでいる」ということだ。
それは主も、同じだと思う。主にとっては奉仕をさせてやってる、あたしにとっては奉仕をさせてただいている。それで、成り立つ。
ところが・・御奉仕をさせて頂いているだけで、完全に「気持ちを交わしあっている」と感じることができないあたしに、問題があるのだ。
そのときに、自分も(性的に)気持ちよくなりたいと、思ってしまう。
思うだけじゃなく、関係を司る大事な位置にあるんだけれども・・・だからこそ、主の拒絶にとんでもない反応を体が示してしまったんだと思う。
書いてるだけで、不毛な平行線。
いや、何度もやろうとしているけれど、チャンレンジするけれど、その度に躓くじゃないか。
主の愛・・気遣いはなかったのか?と自問自答する。
ダンスホールに行ったのは、主があたしと話す場を作ってくださったのかもしれない。
けれどもその場で、主が始終別の人を見ていたから・・あたしは気後れして、なにも話せなくなってしまった。二人の時間に主が他の特定の女性を見て楽しまれているというのが(一緒に半時間ほど談笑もし)、精神的に大ダメージとして残ってしまったんだと思う。
ダメージというよりも・・主の心遣いを感じていながらも「自分に対しても、歌手のおねーさんのように接してくれたらなぁ・・それで、それで、どうしたの?といった感じで話を聞いてくれたらなぁ」と・・主のあたしに対する態度に注文をつけてしまうようなことを、実は思っていたのだ。
自分に対する態度と違いすぎて・・・話すら逢っていてもできないあたしとは違いすぎて・・・「笑うな」命令のせいもあって、あたしはなんだかどうしていいのかわからない、混乱に巻き込まれてしまったのだ。
そういう小さな不安があったから・・主から「拒絶」されたときに「それすらも、あたしには与えてくれないんですか?」という考えに直結し、涙が溢れて止まらなくなってしまったんだと思う。
最初からずっと教えられ続けている「奉仕の心」。
それに対し、今あるラインは、常にギリギリだ。
このラインがギリギリであると知らせることは「続けていく」にあたって、とても大事なことだと思ったのだ。心の痛みも体の痛みも、ダメージが残ると予想できるものならば、ギブアップはすぐにしなければいけない。
追いすがって「わかった振り」をすることは簡単だけれど、心底「奉仕『だけ』で満ち足りる」ことは一番難しいことだと知っているから、あたしは言わずにはいられなかったのだ。
ここが今はギリギリなんです、と伝えたかったつもりだ。
けれども主は「乗り越えろ」というように、首輪を外した。
そしてあたしは・・・・・素直にその罰を、受け取ることができなかった。
そのハードルはまだまだ今のあたしには、高すぎるのだ。
そうか、とハードルを少し低くしてくださることを、あたしは望んでしまった。
それがあたしの決定的なミスだった。
そのときは、知るよしもなかったんだけれども(あとから、知ったんだけれども)、そんなことを言っていいときと悪いとき・・TPOということになりましょうか、その読みを、あたしは完全に間違えたのである。
そのあと、そんな状態なのにもかかわらず、(風邪薬と生理のせいで)沈黙が流れる空気の中コクリと寝てしまいそうになったあたしは、そんな姿を見せたらまた主がイライラしてしまうと思い、ラブホテルの玄関(ドア一枚隔てられているため、主の目から離れることができる)で寝ようと籠もってみた。
けれども、やってみたら、要は・・この行為は拗ねて甘えているだけだと自分で感じた。
それとも・・首輪を外されたので・・自由だと仰ったので・・そんな「捨てられた」あたしを、また拾ってくれたらいいと思ったのかもしれない。
けれど、こんな馬鹿なことをするくらいなら、横で泣いていた方が数倍マシかもしれないと思い直した。せっかく一緒の時間を過ごしているのだし・・と気づき、主の傍で寝ずに頑張ろうと思ったのだ。
ところが、主の足元に戻ったあと、眠れなさそうな主はそんな馬鹿な一連の行動に、心底疲れ果ててしまった御様子だった。一緒にいても寝れないと・・・・そのまま帰ることになった。
朝、5時の出来事だった。
主が「帰るぞ」と仰ったとき、あたしはことの重大さを初めて知った。
自分はとんでもないことをしてしまったのだと、知った。
今まで書いた文章、全部読まなかったことにしてください!!といったような瞬間だった。
(いや、それでも書いたのは、読者に納得して欲しかったからだし、あるいは主に対しての言い訳みたいな気持ちもあるかもしれないし・・とりあえず記しておこうといった程度で、これから先が本番です)
主は「例え手首を切ったとしても、そんなあたしに構っている余力は、今まったくない」のだ。
くだらない自分の思いを「今」話そうとしたことが間違いだったのだ。
不幸なことに主があたしを気遣い続けてくださったために・・今まで以上に厳しい状態の中、あたしに対して気を遣ってくださったために・・主の状態の悪さを読み切ることができなかっただけ、なのだ(多分)。
今まで、主に絶大な信頼を寄せていたのは、絶対になにがあっても、主はあたしを捨てないからだと知っていたからだ。
主があたしを捨て去るだなんて、あり得ない。
首輪を外されたことが問題なのではなく、今まで主は「どんなあたしでも」傍に置きたがってくださっていたのだ。時間の許す限りは。
今までどんなにあたしが暴れても、必ず「いいから黙って傍に居ろ」と最後は仰っていた。
なのに。
まだ時間があるのに「帰る」と・・それを口にする主がどれほど切羽詰まった状況にあるのかを明確に物語っていた。
今まででも最悪の・・疲労度がマックスをゆうに超えている。
そもそもそんなに疲れているのに・・・いや、疲れすぎているせいなのか、時間があっても眠れないのだ。手元に置きたいという奴隷をそこに置き、奉仕をさせていさえしても眠れない・・。切なすぎる。
そんな状況で、生き物を飼いきれるはずがない。
我が儘を言って気持ちを引き寄せたり呆れられたり、あるいはそんなやりとりで互いの気持ちに対する理解が深まったりするのは、そういった余裕があるときの高尚な愉しみなのかもしれない。
生きるか死ぬかの瀬戸際で、そんな馬鹿なことには構っていられないのだと思う。
いや、なんというか・・素直にそうなんだと思ったし、主があたしを捨てたまま「帰る」と口にしたことで・・そこまで主が追いつめられているのだと、ようやく理解できたのだ。
生き物を飼うということは、なんらかのトラブルが発生してもなんとか対処をする責任をもまた背負い込むことになる。
あたしがなにをしても主は受け止めてくれる・・そう信じていたけれど、それができない状況も存在するのだ。
帰るぞ、と言ったときも・・・主はキチンと「今は、他人を心配している余裕がない。俺は自分の体力を回復させることだけで、精一杯だ。その為に、眠る為に、帰る」と、諭すように仰ってくれた。お前のせいではないんだというように。
嫌なことを言い出さなければならない状況に追い込んだのは、他でもない「主を癒す立場」である、あたしだ。
もう一度、着けてくださいとお願いしたけれども、最後まで着けて頂けなかった首輪は、主にお返しするべきだと思った。
受け取って頂けなかった。
では、と・・・ラブホテルのベッドに置いて帰ろうかと思った。
主は「みっともない、持って帰れ」とそれを手に取り、あたしに渡した。
だから・・とりあえず今は、首輪をする資格がない自分を受け入れるしかない。
主の体の限界は、あたしの心の限界なのだと感じた。
なんというか・・仕方がない・・こう、動きようのない・・時間が経つのを待つしかないような出来事が、きっと世の中にはたくさんあるのだろう。
「今まで、ありがとうございました」とお礼を言い、鶯谷の駅を背に、あたしから遠ざかり・・・タクシーを拾おうとしている主を、ずっと立ちすくんで見送った。
お礼は言い足りないけれど、時間がないし仕方がない。
いや、最後になるかもしれない、だなんてひとかけらも思っていない。
けれども「飼われる」ことには、決別しなければならないと思った。
お願いしても、着けて頂けなかった首輪。
あたしはもう、失望されたか・・呆れられたか・・めんどくさかっただけか・・あるいは「よく反省しなさい」ということなのか・・それはわからないけれども、とにかく首輪を失ったあたしがどんな不安定な状態になるか、を一番知っている主がそれをするのだから、よっぽどの傷をあたしは主に与えてしまったのだと思う。
主があたしに渡してくれた首輪をすぐ横にあったゴミ捨て場に置いてこようかな?と思ったけれど・・さすがにそれは首輪が可哀想に感じて、結局鞄に入れて持って帰ってきてしまったけれども。
だから・・また、主が呼んでくださるときを、ただ待ちたいと思う。声をかけてくださったときと、あたしが出向くことが可能な日が偶然一致する日を、じっと待ちたいと思う。
野良だっていいじゃないか(ヤケクソで言ってるのではなく)。
主はあたしがなにものであろうとも・・主の所有物であろうが野良であろうが、「雅」の存在を必要としてくださっているのは間違いない(はずだ)。
ただ「飼っている」ことを負担に感じさせてしまったのだから、なにか発想の転換がないとあたしの精神は一人で立て直すことができないというだけなのだ。
野良だっていいじゃないか。あたしが勝手に主だと思い、勝手に慕っているだけなら、そっちの方が主にとっては世話しないでよくて、楽なんじゃないかと思う。
最寄り駅に着いたとき、主からメールがあった。
「お前を恨みもしなければ捨てるつもりもない」と。
そんなことは、わかっているだろうけれど・・・と思いながら、念のためにわざわざ打ってくださったメールなんだと思う。
わかっている。
悪いのはみんな、環境なんだ。疲れているのに、逢ってくださろうとした環境・・・あたしが「家を出ることができる日」を伝え続けているから、それがとても限られているから・・主に結果負担をかけてしまうのだ。
あたしがいなければ、主は今夜ゆっくり休めただろうに・・と悔やんだけれど、それを主は恨んでいないと仰ってくださる。
癒しを求めた結果、余計疲れたけれど、それは自分の責任でもあるから・・ということなのだろう。
あたしが主に「家を出ることができる日」を、伝えないことがやっぱり一番だと思った。
今後は、そうするつもりだ。
逢えなくても、いい。
「逢うために」仕方なく、あたしの予定に合わせてくださっていたけれど・・それで主に無理をさせ、互いの心に傷が残るような状況に追い込んでしまうなら、絶対にそんな無理はするべきじゃないのだ。
それに、未完成の奴隷を育てるために、命を削る必要はないとも感じる。
(普通「命懸け」は比喩になるけれど、主の場合は真剣に命がかかっている)
余裕があるときに、して頂ければいいことだと心から・・本当に心から思う。
主の持論がある。
「一度、飼われた女は、二度と戻れない。捨てられてもまた、必ず別の飼い主を探す」といったようなものだ。
あたしはその主の持論を打ち破るために存在してみたい。
どんなに忙しくても、どんなに生き物を飼える環境にない方であっても、あたしの主は、主様だけだ。
主があたしを本当に捨てたときは、主様で終わりだ。
こんな心身削る愛を、ほいほい他人に与えられるほどあたしの環境もまたやわじゃない。
だから、野良でいいじゃないかと思ったのだ。
野良でも・・ただ一人自分が心を寄せる方・・幻時様にだけ尻尾を振る生き物になりたい。
それは・・一人で立つ為に、主に助けを求めず生活し続けるために、あたしにとって必要なストーリーなのだ。
これからずっと、あたしは不安定な気持ちのまま、生きることになるのだと思う。
もしかしたらそのことを主は(過去の経験から)わかっていて、少しでもそれを減らしてくれようと、「捨ててはいない」というメールをくださったのかもしれない。
ただ、主はそんな一通のメールではあたしの不安定な気持ちが解消されないこともまた、知っている。
けれども、今主に助けを求め続けるわけにはいかない。
多大なる迷惑をかけてしまった埋め合わせというわけじゃないけれど、少し一人で立って、野良のまま・・頑張ってみたいと思う。
じっと身を潜めて、やり過ごすようにして待つことは、慣れている。
一人でも、頑張り抜けると思う。
いや、やってみせる。
頑張るよ。
(*というわけで、「M女ノ朝、M女ノ夜」は、今後かなりの不定期更新になると思います。くだらない自分のグチグチした気持ちをリアルタイムで書いても仕方がないし、主の心労を増やしたくはないと思うし。なにかありましたら報告はしますので、再開を楽しみに待って頂ければ幸いに思います)
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まるで死へのダンスを踊っているような・・こんな痛々しいお付き合いを続けていても、互いのためにならないと思うので、今は首輪を外そうと思う。いや、自ら外したわけじゃなくて・・首輪を外したのは主だったけど、それできっと正解なんだ。
そもそも主は「生き物を飼う」環境にない。それを承知で、あたしは飼われていた。
「飼う」「飼われる」というのは言葉の問題で・・ただの表面上の表現方法でしかないのだと思う。
けれどもストーリー作りには欠かせない要素だ。
だとしたら、首輪を外された今、あたしは「野良」ということになるのだろうか。
結論だけ書いても、読んでいる人にはなにがなにやらわからないと思うので、順を追って出来事をさらってみよう。
まずは・・鶯谷のダンスホールに足を運んだところから、書いてみたい。
お疲れだろう主はそこに向かう途中から「今夜は早く寝るぞ」宣言をなさっていた。当然そのつもりで来ていた。ゆっくりお休みになっていただければいいなぁ、と。
それなのに何故ダンスホールになど行くんだろう?と思ったけれど、贔屓の歌手が歌うから、と仰っていた。
ダンスホール・・その、初めての場所。それはなに?
社交ダンスをするフロア(試合ができるほど広いと感じた)、がある場所だった。生バンドがあって、そして生歌手もいて、それにあわせて客が踊る・・フロアの横にバーがあって・・昭和の匂い漂う、かなりご機嫌な場所だった。
その歌手が主様のご贔屓ね?と思いながらも、初めての場所で・・あたしはなにかこう・・「主」に話しかけていいものかどうか、躊躇してしまった。それはそこに向かう電車の中でも同じだったんだけれど。
本当はね、話したいことはいつもいっぱいあるの。主様の心配事がどうなったかも聞きたいし、blog運営のことで相談したいことは山積みだし。
でも、なんだろう、TPO?というのかな。問いかけてくれれば、いくらでも答えるのに・・主は普通に「ムードを愉しめ」といった感じだし・・どうでもいい話しか、あたしはできない。しかも笑ってはいけないと始終気を張りつめているし。
ウチの地元にも、凄く狭いダンスホールはありますよ、とか・・本当にどうでもいい話しかできなかったのは・・主がお目当ての歌手の歌を愉しんでいたからであり、その歌手との談笑を愉しんでいたからであり、それを邪魔をしてはいけないと直感してしまったのだ。
(なのに、そういったこと・・二人の時間だけれども、なんだか一人でいるみたい・・と感じてしまうこと・・に関しては、のちに重要な意味を持つのだけれど、そのときは「ま、こんなこともあるわよね」くらいにそのときは感じていた)
そんな私情はとりあえず、さておき・・全体的に。ダンスホールではしゃいでいらっしゃった主は想像していたより、お元気そうに見えた。
そこが、落とし穴だったのだ。
実は主はとんでもなくお疲れだったことを、あたしはまったく(いつもとか言わないでくださいね・・)見抜けなかったのだ。
ホテルに入って、お風呂を用意している間に軽い食事をし、そのまま寝そうになった主を騙し騙しお風呂に入って頂いた。
お風呂でも寝てしまいそうになる主をやはり騙し騙し起こしながら洗い、すすぎ、なんとか体を拭いた。
主は医者に風呂を止められているらしいので、禁をやぶっての入浴は、本当に少しになさって欲しいという気持ちもあった。
でっかい死体を扱っているようで(そんなもの扱ったことはないけれど)もう少しで楽になれますから・・という気持ちで主をベッドに横たえる。
それら一連の御奉仕を通じて「あ、これは、かなりきてる」と初めて感じた(いえ、ダンスホールでお元気だったもので・・)。
最後の仕上げは湿布だった。
このblogのコメントに右腕が上がらないと書いてあったんだけれども、本当に(嘘だと思っていたわけではないけれど)右肘が腫れ熱をもっていて、なんらかの炎症を起こしていることは間違いない。患部は肘だけれど、指先まで効かないらしい。
医者に行かれたようで湿布されていたけれど、お風呂に入る前その湿布を剥がしたら、パリパリに乾いているほどだった。医者に行かれたという時刻を聞いたら、その湿布を貼ってから6〜7時間しか経っていなかった。それでこんなに湿布が乾いてしまうとは・・。
湿布なんかじゃ駄目だ、アイシングさせたい。コンビニで氷を買ってこなかったことを心底悔やんだ。
仕方がないので、湿布を大量に貼って熱を取ろうとした。
(っていうか、その医者から病名を診断されなかったようだけど・・その医者で大丈夫なんだろうか。不安だ。あんな症状初めて見たけれど・・どこがどんな風に炎症を起こしてあの症状になっているんだろう?)
湿布して包帯を巻きながら主はストンとお休みになったようなのでホッとして・・あたしは一人食事の続きを始めた。
主からは「ずっと舐めていろ」と言われていたんだけれど、それまでいろいろ動いていたので、食べる暇がなかったのだ。
軽い食事を終えると、お休みになっている主を見ながら一人で色々とblog用の写真を撮ったりしていた。
もうすぐ10万HITだったから・・なんかした方がいいのでは?と思ってたのだ。主に撮っていただきたいな、できることなら頼んじゃおう・・・とは思っていたけれど・・・こんな状態ではそんなことを頼めないし、二人で居るのにセルフというのもまた「らしい」かな?なんて思いながら。
できるだけ静かに動いていたつもりだったけれども、少し主が目を覚まされたようで「舐めろといっただろう」と言われたので、舐めさせて頂いた。
御奉仕をさせて頂き・・なんだが尿の味がいつもと違う・・嫌な味に感じて、とても不安になってしまった(主が腕の薬を飲んでいらっしゃるせいかもしれない)。ちょっと欲情していたんだけれども、その味を感じたらシューンとしぼんでいった。
そして、主が逝かれたので・・あたしは安心し、体に力が入らなくなっていった。
マッサージを横になりながら(勝手に)していたけれど・・ツボを触る感じでしながらも、カクン、カクンと意識が途切れ、体が重力に逆らえなくなっていった。
主が「命令」しなかったのは、あたしの体調を考えてくださったからなのだと思う。
うつらうつらとしながら、今度は逆に眠れなさそうな主の生活音を聞いていた。
ガサガサとなにをなさっているんだろう?あ、さっきコンビニで買ったお団子を食べていらっしゃる・・「どうしても食べたい」と仰っていたけれど、こんな時間にお団子なんて良くないのに。
そんな音を聞きながら・・何度か主がベッドに戻り、そしてまた煙草に火をつけたりしている様子を感じながら・・「眠れない」と仰ったとき、あたしはハッと目を覚ました。
やっぱり、主が寝ていないのに、先に寝てしまってはいけないじゃないか。
ゆっくりお休みになれるよう・・手で触れているだけだとまたすぐ眠ってしまいそうだったので・・寝ないよう起きあがって、主のペニスを、ゆっくり優しく・・・舐め始めた。
そうやって舐めていたら・・主が休めるようにと舐めているのに、欲情してしまった。
主に細い声で言った。
「主様の為に始めたのに・・舐めていたら欲情してしまいました」と。ただ、その台詞が全部ハッキリ主の耳に届いたかどうかはわからない。なにかぼそぼそ言ってるな、くらいには聞こえていたと思うけれど。
欲情してしまったら・・その気持ちを主に伝えたくなり、あたしはいつもするように・・主のスネに股間をなすりつけながら、ペニスをしゃぶっていた。いつもさせて頂いていることなので、あたしはなんの躊躇もしていなかった。
と、主は突然その足を引き抜き「俺はお前の性処理の道具ではない」と仰った。
数秒、その言葉を飲み込むのに、時間がかかった。
「俺はお前の性処理の道具ではない」
言葉が・・ゆっくり・・霧雨のように体にまとわりつき、そしてじんわりと意味を伝えてきた気がした。
その意味を理解したあたしの感情は突然嗚咽となり、爆発した。
悲痛な感情は止まらなかった。主から受けた、初めての拒絶だったからだ。
泣こうと思って泣いたわけではない。なんというか気持ちが膨れあがって止まらなくって、自分ではどうしようもなくなってしまったのだ。
泣きじゃくりながらも冷静さが少し戻ってきて、・・・そして「眠れない」と仰っていた主に対し、自分がしでかしてしまったことに対し・・あたしはもう、どうしていいかわからなくなっていた。
こうなったら場がどうなろうと、とにかくすぐに気持ちを話すしかない・・と、あたしはなんとか頭を整理しつつ、話し始めた。
修正できるものなら修正しなければと思ったからだ。今、この場で。
家に持ち帰ったら、それがどんな惨事を招くのか、過去の経験でよく知っている。
欲情することは自分にとって絶対に必要なことだし(それがなくなったら主が目覚めさせてくれた「女」を失うことになり)、それを拒絶されることは関係を拒絶されたことのように感じる、と口にした。
そしてまた、奉仕するだけが喜びだとは、まだ感じられない、と伝えた。
本当のことを言うと、やっぱり気持ちよくなりたいという気持ちがあると正直に言った。
一人でいってしまうし、それで満足できるのだけれど・・。
・・けれど、主様にその気持ち(勝手に自分でして・・そして喜んでいること)をなすり付けて伝えるくらいは、せめてそれくらいは許して頂きたいと思っている。
でないと、もうあとは欲情しないという手段しか残されなくなる。そして欲情しなくなったらもう主の前で女ではなくなってしまうと思ったから、最初にまず「本当は気持ちよくなりたいという気持ちがある」と言ったのだ。
主が疲れているのはわかっている。けれども、それを癒すだけでは、あたしは満ち足りることができないのだ。それはもう、どうしようもない事実だった。
本当にくっだらない表現だけど、主と逢ったらいきたいな、と思う。
それが、あたしの「女」を支えている部分だから・・あたしは個人的にそこをとっても大事にしたいと考えているのだ。
(正確にこれは言葉通りではないけれども・・混乱しながらも、だいたいは伝えられたのではないかと思う)
主は言った。
お前は、それまでいびきをかいて寝ていたのに、眠れなくてイライラしている俺を舐め始めると急に股間を押しつけてきた。俺はお前のただの性処理道具なのか?と感じた。
いつもそう感じるわけではないが、今夜はそれを求めていなかった、と。
こんなことを、体調の悪いお前に言いたくはなかった、と。
ハッとした。
・・・・・・途端、自分を恥じた。
また、失敗してしまったのだ。疲れ度マックスの主。その度に失敗している過去。今夜も、また・・・。
だけれども、今までと違うことがあった。
どうしたらいいんだろう?どうすれば、挽回できるのだろう?そして、どうすれば主はゆっくり休めるのだろう?そう考えているあたしの髪を主は掴み、呼び寄せると、首輪を外した。
「マンゾクのMはいらない。おまえはもう、自由だ」
「本当ですか?」あたしは、聞いた。
「ああ、どこかで愛人にでもなりなさい」
主は本当にそう思って、首輪を外したわけではない(はずだ)。
あたしは、罰を受けているのだと感じた。
何故だろう。自分は正直に気持ちを伝えた。
自分の気持を、正直に伝えることが大事で・・あとは主がいいようにしてくださるのだと思ったから言ったのだけれど・・あたしは言ってはいけないことを言ってしまったのだと思った。でなければ罰を受けるはずがない。
あるいは主が「お前はそういう女じゃないと思っていた」・・と、失望されたのかもしれないけれど・・。
「無償の奉仕」・・あたしの、最大の壁。
前回お逢いしたとき、主がハプバーに30分ばかり連れて行ってくださって「こうしてお前を楽しませてやろうなどと、主に思わせたことを恥じなさい」と教えられた。
ところがあたしは、その行為でこそ、主の愛を感じ、満ち足りた気持ちになれたのだ。
申し訳ないという気持ち、あるいは恥じなければならない行為・・その反面(だからこそ?)短時間で主の愛を全面的に受け取ることができたのだと思う。
それを欲している今、あたしは罰を受けている。
「気持ちよくなりたいと思う」という言葉で表現したけれども、要は「お逢いしたとき、気持ちを交わしあいたいと望んでいる」ということだ。
それは主も、同じだと思う。主にとっては奉仕をさせてやってる、あたしにとっては奉仕をさせてただいている。それで、成り立つ。
ところが・・御奉仕をさせて頂いているだけで、完全に「気持ちを交わしあっている」と感じることができないあたしに、問題があるのだ。
そのときに、自分も(性的に)気持ちよくなりたいと、思ってしまう。
思うだけじゃなく、関係を司る大事な位置にあるんだけれども・・・だからこそ、主の拒絶にとんでもない反応を体が示してしまったんだと思う。
書いてるだけで、不毛な平行線。
いや、何度もやろうとしているけれど、チャンレンジするけれど、その度に躓くじゃないか。
主の愛・・気遣いはなかったのか?と自問自答する。
ダンスホールに行ったのは、主があたしと話す場を作ってくださったのかもしれない。
けれどもその場で、主が始終別の人を見ていたから・・あたしは気後れして、なにも話せなくなってしまった。二人の時間に主が他の特定の女性を見て楽しまれているというのが(一緒に半時間ほど談笑もし)、精神的に大ダメージとして残ってしまったんだと思う。
ダメージというよりも・・主の心遣いを感じていながらも「自分に対しても、歌手のおねーさんのように接してくれたらなぁ・・それで、それで、どうしたの?といった感じで話を聞いてくれたらなぁ」と・・主のあたしに対する態度に注文をつけてしまうようなことを、実は思っていたのだ。
自分に対する態度と違いすぎて・・・話すら逢っていてもできないあたしとは違いすぎて・・・「笑うな」命令のせいもあって、あたしはなんだかどうしていいのかわからない、混乱に巻き込まれてしまったのだ。
そういう小さな不安があったから・・主から「拒絶」されたときに「それすらも、あたしには与えてくれないんですか?」という考えに直結し、涙が溢れて止まらなくなってしまったんだと思う。
最初からずっと教えられ続けている「奉仕の心」。
それに対し、今あるラインは、常にギリギリだ。
このラインがギリギリであると知らせることは「続けていく」にあたって、とても大事なことだと思ったのだ。心の痛みも体の痛みも、ダメージが残ると予想できるものならば、ギブアップはすぐにしなければいけない。
追いすがって「わかった振り」をすることは簡単だけれど、心底「奉仕『だけ』で満ち足りる」ことは一番難しいことだと知っているから、あたしは言わずにはいられなかったのだ。
ここが今はギリギリなんです、と伝えたかったつもりだ。
けれども主は「乗り越えろ」というように、首輪を外した。
そしてあたしは・・・・・素直にその罰を、受け取ることができなかった。
そのハードルはまだまだ今のあたしには、高すぎるのだ。
そうか、とハードルを少し低くしてくださることを、あたしは望んでしまった。
それがあたしの決定的なミスだった。
そのときは、知るよしもなかったんだけれども(あとから、知ったんだけれども)、そんなことを言っていいときと悪いとき・・TPOということになりましょうか、その読みを、あたしは完全に間違えたのである。
そのあと、そんな状態なのにもかかわらず、(風邪薬と生理のせいで)沈黙が流れる空気の中コクリと寝てしまいそうになったあたしは、そんな姿を見せたらまた主がイライラしてしまうと思い、ラブホテルの玄関(ドア一枚隔てられているため、主の目から離れることができる)で寝ようと籠もってみた。
けれども、やってみたら、要は・・この行為は拗ねて甘えているだけだと自分で感じた。
それとも・・首輪を外されたので・・自由だと仰ったので・・そんな「捨てられた」あたしを、また拾ってくれたらいいと思ったのかもしれない。
けれど、こんな馬鹿なことをするくらいなら、横で泣いていた方が数倍マシかもしれないと思い直した。せっかく一緒の時間を過ごしているのだし・・と気づき、主の傍で寝ずに頑張ろうと思ったのだ。
ところが、主の足元に戻ったあと、眠れなさそうな主はそんな馬鹿な一連の行動に、心底疲れ果ててしまった御様子だった。一緒にいても寝れないと・・・・そのまま帰ることになった。
朝、5時の出来事だった。
主が「帰るぞ」と仰ったとき、あたしはことの重大さを初めて知った。
自分はとんでもないことをしてしまったのだと、知った。
今まで書いた文章、全部読まなかったことにしてください!!といったような瞬間だった。
(いや、それでも書いたのは、読者に納得して欲しかったからだし、あるいは主に対しての言い訳みたいな気持ちもあるかもしれないし・・とりあえず記しておこうといった程度で、これから先が本番です)
主は「例え手首を切ったとしても、そんなあたしに構っている余力は、今まったくない」のだ。
くだらない自分の思いを「今」話そうとしたことが間違いだったのだ。
不幸なことに主があたしを気遣い続けてくださったために・・今まで以上に厳しい状態の中、あたしに対して気を遣ってくださったために・・主の状態の悪さを読み切ることができなかっただけ、なのだ(多分)。
今まで、主に絶大な信頼を寄せていたのは、絶対になにがあっても、主はあたしを捨てないからだと知っていたからだ。
主があたしを捨て去るだなんて、あり得ない。
首輪を外されたことが問題なのではなく、今まで主は「どんなあたしでも」傍に置きたがってくださっていたのだ。時間の許す限りは。
今までどんなにあたしが暴れても、必ず「いいから黙って傍に居ろ」と最後は仰っていた。
なのに。
まだ時間があるのに「帰る」と・・それを口にする主がどれほど切羽詰まった状況にあるのかを明確に物語っていた。
今まででも最悪の・・疲労度がマックスをゆうに超えている。
そもそもそんなに疲れているのに・・・いや、疲れすぎているせいなのか、時間があっても眠れないのだ。手元に置きたいという奴隷をそこに置き、奉仕をさせていさえしても眠れない・・。切なすぎる。
そんな状況で、生き物を飼いきれるはずがない。
我が儘を言って気持ちを引き寄せたり呆れられたり、あるいはそんなやりとりで互いの気持ちに対する理解が深まったりするのは、そういった余裕があるときの高尚な愉しみなのかもしれない。
生きるか死ぬかの瀬戸際で、そんな馬鹿なことには構っていられないのだと思う。
いや、なんというか・・素直にそうなんだと思ったし、主があたしを捨てたまま「帰る」と口にしたことで・・そこまで主が追いつめられているのだと、ようやく理解できたのだ。
生き物を飼うということは、なんらかのトラブルが発生してもなんとか対処をする責任をもまた背負い込むことになる。
あたしがなにをしても主は受け止めてくれる・・そう信じていたけれど、それができない状況も存在するのだ。
帰るぞ、と言ったときも・・・主はキチンと「今は、他人を心配している余裕がない。俺は自分の体力を回復させることだけで、精一杯だ。その為に、眠る為に、帰る」と、諭すように仰ってくれた。お前のせいではないんだというように。
嫌なことを言い出さなければならない状況に追い込んだのは、他でもない「主を癒す立場」である、あたしだ。
もう一度、着けてくださいとお願いしたけれども、最後まで着けて頂けなかった首輪は、主にお返しするべきだと思った。
受け取って頂けなかった。
では、と・・・ラブホテルのベッドに置いて帰ろうかと思った。
主は「みっともない、持って帰れ」とそれを手に取り、あたしに渡した。
だから・・とりあえず今は、首輪をする資格がない自分を受け入れるしかない。
主の体の限界は、あたしの心の限界なのだと感じた。
なんというか・・仕方がない・・こう、動きようのない・・時間が経つのを待つしかないような出来事が、きっと世の中にはたくさんあるのだろう。
「今まで、ありがとうございました」とお礼を言い、鶯谷の駅を背に、あたしから遠ざかり・・・タクシーを拾おうとしている主を、ずっと立ちすくんで見送った。
お礼は言い足りないけれど、時間がないし仕方がない。
いや、最後になるかもしれない、だなんてひとかけらも思っていない。
けれども「飼われる」ことには、決別しなければならないと思った。
お願いしても、着けて頂けなかった首輪。
あたしはもう、失望されたか・・呆れられたか・・めんどくさかっただけか・・あるいは「よく反省しなさい」ということなのか・・それはわからないけれども、とにかく首輪を失ったあたしがどんな不安定な状態になるか、を一番知っている主がそれをするのだから、よっぽどの傷をあたしは主に与えてしまったのだと思う。
主があたしに渡してくれた首輪をすぐ横にあったゴミ捨て場に置いてこようかな?と思ったけれど・・さすがにそれは首輪が可哀想に感じて、結局鞄に入れて持って帰ってきてしまったけれども。
だから・・また、主が呼んでくださるときを、ただ待ちたいと思う。声をかけてくださったときと、あたしが出向くことが可能な日が偶然一致する日を、じっと待ちたいと思う。
野良だっていいじゃないか(ヤケクソで言ってるのではなく)。
主はあたしがなにものであろうとも・・主の所有物であろうが野良であろうが、「雅」の存在を必要としてくださっているのは間違いない(はずだ)。
ただ「飼っている」ことを負担に感じさせてしまったのだから、なにか発想の転換がないとあたしの精神は一人で立て直すことができないというだけなのだ。
野良だっていいじゃないか。あたしが勝手に主だと思い、勝手に慕っているだけなら、そっちの方が主にとっては世話しないでよくて、楽なんじゃないかと思う。
最寄り駅に着いたとき、主からメールがあった。
「お前を恨みもしなければ捨てるつもりもない」と。
そんなことは、わかっているだろうけれど・・・と思いながら、念のためにわざわざ打ってくださったメールなんだと思う。
わかっている。
悪いのはみんな、環境なんだ。疲れているのに、逢ってくださろうとした環境・・・あたしが「家を出ることができる日」を伝え続けているから、それがとても限られているから・・主に結果負担をかけてしまうのだ。
あたしがいなければ、主は今夜ゆっくり休めただろうに・・と悔やんだけれど、それを主は恨んでいないと仰ってくださる。
癒しを求めた結果、余計疲れたけれど、それは自分の責任でもあるから・・ということなのだろう。
あたしが主に「家を出ることができる日」を、伝えないことがやっぱり一番だと思った。
今後は、そうするつもりだ。
逢えなくても、いい。
「逢うために」仕方なく、あたしの予定に合わせてくださっていたけれど・・それで主に無理をさせ、互いの心に傷が残るような状況に追い込んでしまうなら、絶対にそんな無理はするべきじゃないのだ。
それに、未完成の奴隷を育てるために、命を削る必要はないとも感じる。
(普通「命懸け」は比喩になるけれど、主の場合は真剣に命がかかっている)
余裕があるときに、して頂ければいいことだと心から・・本当に心から思う。
主の持論がある。
「一度、飼われた女は、二度と戻れない。捨てられてもまた、必ず別の飼い主を探す」といったようなものだ。
あたしはその主の持論を打ち破るために存在してみたい。
どんなに忙しくても、どんなに生き物を飼える環境にない方であっても、あたしの主は、主様だけだ。
主があたしを本当に捨てたときは、主様で終わりだ。
こんな心身削る愛を、ほいほい他人に与えられるほどあたしの環境もまたやわじゃない。
だから、野良でいいじゃないかと思ったのだ。
野良でも・・ただ一人自分が心を寄せる方・・幻時様にだけ尻尾を振る生き物になりたい。
それは・・一人で立つ為に、主に助けを求めず生活し続けるために、あたしにとって必要なストーリーなのだ。
これからずっと、あたしは不安定な気持ちのまま、生きることになるのだと思う。
もしかしたらそのことを主は(過去の経験から)わかっていて、少しでもそれを減らしてくれようと、「捨ててはいない」というメールをくださったのかもしれない。
ただ、主はそんな一通のメールではあたしの不安定な気持ちが解消されないこともまた、知っている。
けれども、今主に助けを求め続けるわけにはいかない。
多大なる迷惑をかけてしまった埋め合わせというわけじゃないけれど、少し一人で立って、野良のまま・・頑張ってみたいと思う。
じっと身を潜めて、やり過ごすようにして待つことは、慣れている。
一人でも、頑張り抜けると思う。
いや、やってみせる。
頑張るよ。
(*というわけで、「M女ノ朝、M女ノ夜」は、今後かなりの不定期更新になると思います。くだらない自分のグチグチした気持ちをリアルタイムで書いても仕方がないし、主の心労を増やしたくはないと思うし。なにかありましたら報告はしますので、再開を楽しみに待って頂ければ幸いに思います)
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もう一度お声がかかることを......